
「歌舞伎のまち」とは?
「安宅の関」は歌舞伎十八番の内「勧進帳」の舞台として知られており、「曳山子供歌舞伎」は「お旅まつり」の奉納神事として、250年もの長きにわたって上演されているから、小松は「歌舞伎のまち」なのだ。
「勧進帳」の舞台、ここにあり。
安宅の関に建つ義経・弁慶・富樫の銅像
日本海に臨む安宅の関は、歌舞伎十八番の内「勧進帳」の舞台。弁慶・富樫・義経の三役は、市川團十郎や松本幸四郎、尾上菊五郎など歴代の看板役者によって演じられてきた。三人による智・仁・勇の物語は、白紙の勧進帳の「読み上げ」や、小気味の良い「山伏問答」、「天地人の見得」や「不動の見得」、そして最後の「飛び六方」など、いかにも歌舞伎らしい見どころも多く、一瞬たりとも目が離せない迫力だ。
安宅の関跡に立ち、歌舞伎の名場面を振り返るもよし、はるか八百有余年前の物語を思うもよし。潮騒と白砂青松の風景は、ものを思うにふさわしい。
町衆が仕切り、子供が歌舞(かぶ)く。
中町の曳山子供歌舞伎(平成29年)。
絢爛豪華な曳山八基の曵揃え。大文字町、西町、龍助町、寺町、京町、材木町、中町、八日市町の八町が江戸時代から守り抜く曳山は、お旅まつり期間中の一日だけ勢揃い。その中心で当番町の子供歌舞伎が上演される。
莵橋神社と本折日吉神社の春祭りである「お旅まつり」に曳山芝居を奉納しよう、ということになったのは、江戸時代の明和3年(1766年)だといわれている。その頃の小松は絹織物で大いに栄えており、京都の祇園祭や近江(滋賀県)長浜の曵山祭への憧憬もあって、十分な経済力と技術力を持つ町衆が曳山を作り上げたようだ。
最初は簡単な移動式舞台のようなものが17、8基もあったらしいが、現在のような豪華な高楼式になったのは文化10年(1813年)の頃。数も各町に一つに整理され、10基の曳山が出来上がった。惜しいかな、昭和初期の大火で松任町と東町のものが失われ、現在は8基になっている。
曳山で演じる役者は、町の女の子たち。
現在も基本的には「曳山役者は女の子」なのだが、少子化のため男の子が出演することもある。
毎年、当番町の2町が曳山を出し子供歌舞伎を上演する。町の「五人衆」と呼ばれる世話人たちが裏方一切を仕切る形で、この伝統文化を継承してきた。かわいい子供たちの迫真の演技に祭りは最高潮に達する。このような「歌舞伎のまち」を支えているのが小松の“町衆”であることを、決して忘れてはいけない。
選りすぐり、熱演の舞台。
「こまつ芸術劇場うらら」の本格歌舞伎ホールで行われる「日本こども歌舞伎まつりin 小松」。
小松の曳山子供歌舞伎は、近江長浜、武蔵秩父とともに、日本三大子供歌舞伎の一つに数えられている。全国にはそのほかにも様々な子供歌舞伎があり、そのうちの2座を招いて毎年五月に開催されるのが「日本こども歌舞伎まつりin 小松」である。日本各地の子供たちの熱演に、客席には笑顔や涙や拍手や歓声が飛び交い、会場は大きな感動に包まれる。
小松の演題は、もちろん「勧進帳」。毎年市内から公募によって選ばれた小学生たちが迫真の演技を披露。そのレベルの高さには本当に驚かされる。必見でござる。
未来へつなげ、伝統文化。
【中学校古典教室】
「歌舞伎」という小松の伝統文化遺産を末永く伝えていくために、昭和61年(1986年)から、市内10中学校が持ち回りで毎年秋に「勧進帳」を上演。三味線も、太鼓も笛も長唄も、もちろん役者も、すべて中学生。猛稽古を重ねた末の舞台は大人顔負けの演技で涙をさそう。
「歌舞伎」という小松の伝統文化遺産を末永く伝えていくために、昭和61年(1986年)から、市内10中学校が持ち回りで毎年秋に「勧進帳」を上演。三味線も、太鼓も笛も長唄も、もちろん役者も、すべて中学生。猛稽古を重ねた末の舞台は大人顔負けの演技で涙をさそう。
大歌舞伎が堪能できる劇場もある。
【石川県こまつ芸術劇場うらら】
「日本こども歌舞伎まつりin 小松」が開催されるのが、こまつ芸術劇場うらら。本格的な歌舞伎を上演できるホールを小松に! との思いからつくられた劇場で、大ホールは歌舞伎小屋をイメージしたデザインになっている。平成16年(2004年)のこけら落とし公演では松竹大歌舞伎が行われており、以降様々な歌舞伎が上演されて人気を博している。詳しい公演スケジュールは、こまつ芸術劇場うららホームページへ。
また、うらら内には「ぶっさんや」という小松の物産を集めた店もあり、「歌舞伎のまち」ならではの土産物がいろいろある。「カブッキーマグカップ」や「カブッキーぬいぐるみ」などのカブッキーグッズの品揃えはココが一番!商品をお取り寄せできるネットショップ「「こまつもんマルシェ」で、お手軽に小松の物産を購入できるようになった。ぜひ、取り寄せてみてはいかが?
「日本こども歌舞伎まつりin 小松」が開催されるのが、こまつ芸術劇場うらら。本格的な歌舞伎を上演できるホールを小松に! との思いからつくられた劇場で、大ホールは歌舞伎小屋をイメージしたデザインになっている。平成16年(2004年)のこけら落とし公演では松竹大歌舞伎が行われており、以降様々な歌舞伎が上演されて人気を博している。詳しい公演スケジュールは、こまつ芸術劇場うららホームページへ。
また、うらら内には「ぶっさんや」という小松の物産を集めた店もあり、「歌舞伎のまち」ならではの土産物がいろいろある。「カブッキーマグカップ」や「カブッキーぬいぐるみ」などのカブッキーグッズの品揃えはココが一番!商品をお取り寄せできるネットショップ「「こまつもんマルシェ」で、お手軽に小松の物産を購入できるようになった。ぜひ、取り寄せてみてはいかが?
こまつ曳山交流館みよっさ
平成25年5月に駅西の拠点として「こまつ曳山交流館みよっさ」がオープン。「お旅まつり」でしか見ることが出来なかった曳山が2基展示され、常時、見学が可能になった。事前に予約があれば、三味線や歌舞伎風メイクなどが楽しめる体験メニューもある。(体験メニューは一部有料)また、周辺商店街のイベントや歌舞伎教室、能など伝統文化のお稽古や発表会等にも利用されており、小松の伝統文化の発信地となっている。